株をやっている中で一番怖いのが株の暴落リスクではないでしょうか?。
特にITバブルの崩壊、日本経済の崩壊、世界恐慌、リーマンショックと、株の暴落イベントは過去に何度も起きており、それによって大損失を被った投資家は無数にいます。
こういった暴落イベントは非常に厄介ですが、投資家の中には暴落イベントに巻き込まれなかった人や狙った株の暴落を利用して株の売買で大儲けした人も実は一定数いるという事実があります。
そしてこの事実を念頭に置く際にポイントになるのが株の暴落で利益を出した人と損失を出した人にはどんな違いがあるのか?という点。
実はこちらに関しては株の暴落パターンを知り、事前に適切な対策を打っていたか否かです。
つまり、株の暴落パターンを知り、暴落パターンを利用する術を学べば損失を出さないだけではなく、巨万の富も築けます。
この点をご理解いただくためにこのページでは株の急落が起こるケース、 株の暴落に巻き込まれないための準備、そして 株の暴落を利用する方法等についてまとめてみました。
株の急落はどんな時に起こる?
保有株の暴落によって大損を被らないための大原則はどんな時に企業の株式が暴落するのかを把握することです。そこでここでは保有している株式が暴落に繋がる代表的な3つのパターンを一覧にしてみました。
- 企業の不祥事や赤字の発覚時
- 日経平均が下がるとき
- 世界に激震を与えること
この3つのパターンがどうして株の暴落に繋がるのかについてはそれぞれ簡単にご紹介します。
企業の不祥事や赤字の発覚時
株価というのは結局のところ、その企業に対する投資家の期待値で決まります。つまり、企業が将来に渡り、利益を出すことが期待出来れば上がりますし、逆に将来性が暗いと判断されると株価は暴落します。
このシンプルな法則を考えると、不祥事や決算発表で赤字が明らかになった時には、株価は大なり小なり下がります。当然、不祥事や赤字の発生リスクがゼロの企業はない以上、「絶対的な安全性を持つ株式は存在しない」、ということは押さえたいですね。
日経平均が下がるとき
2つ目にご紹介する株の暴落タイミングは日経平均株価の急落時。
そもそもこの日経平均株価とは何かというと、国内の主要な225社の企業株の平均株価の事を指します。この値はある程度日本企業全体の調子の良し悪しを示す以上、この値が下がる時は一定数の投資家が保有する日本株を手放します。
その結果として日経平均株価の下落時は例え業績の良い企業の株であっても、暴落に見舞われることはよくあります。
世界に激震を与えること
また3つ目にご紹介するのは、世界を揺るがす事態が起きて金融の世界に対する不安が生じるケースです。
具体的なケースとしてはリーマンショックやトランプ大統領の当選等があげられます。こういった世界に激震が発生する事態が起こると、一定数の投資家は世界の動向がどうなるか分からなくなる不安から保有株を売り、資産を現金に換えたりします。
その流れから日本株も売りに出され、日経平均株価が下がり、さらに売りが増える・・・・
といった連鎖が起こることがあります。この法則を考えると世界を揺るがすニュースが発生すると保有株の暴落が起こる恐れがある、という点は押さえておきたいですね。
暴落にはどんな予兆があるのか?
先ほど株価が暴落するケースについてはご紹介しましたが、株価の暴落を予測する方法については特にご紹介しませんでした。これでは株価の暴落を防ぎようがありませんよね。
そこでここでは株価の暴落を事前に読み取るコツをご理解頂くために株の暴落の予兆となり得る3つのシグナルを一覧にしてみました。
- 右肩上がりで注目される
- 小さな噂が出てくる
- 明らかな予兆が出る
それぞれの詳細については1から順番にご紹介します。
右肩上がりで注目される
まず1番初めに注意をしたい株の暴落の予兆は明らかに株価が右肩上がりのケース。
これは株を保有している側にとっては望ましい事態ですが、暴落リスクが非常に高くなります。なぜなら、株の売買で利益を出すためには保有株を売る必要があり、株価が右肩上がりで最高値を更新し続けるケースというのはまさに絶好の売り時だからです。
こういった売り時においては利益を確定させるために保有株を一気に売る株主が出てきます。その結果、その売りの発生のために株価が落ち、他の投資家も連鎖的に株を売却する、といったケースが良く起こります。
そして最終的には株価が一挙に暴落することに繋がってしまうのです。保有株の暴落が怖いのでしたらこの一連の流れは是非とも押さえておきたいところです。
小さな噂が出てくる
次にご紹介するのは小さな噂が出てくることです。
よくあるのはマイナーな週刊誌で「あの会社は危ない・・・」といった記事が出る事や転職サイト等で元社員がマイナスなコメントを書いている書き込みが増えるケース。
こういったケースでは会社に問題があることを示しており、それが顕在化すれば一気に株の暴落に繋がります。このような情報を見つけるのは簡単ではありませんが、目を付けている企業によからぬ噂を少しでも耳にしたら暴落リスクを警戒するのが賢明です。
明らかな予兆が出る
次にご紹介するのは小さな噂ではなく、株価の暴落の明らかな予兆が発生するケースです。よくあるものとしては、レオナルドトランプ氏が大統領選挙に立候補するケースやカリスマ創業者が高齢になるケースがあります。
当然、トランプ氏が大統領選に立候補した時点では世界の激震にはなりませんが、立候補した時点で当選する可能性はありますよね。この可能性が現実になれば当然、世界に激震を与えるので株価は動きます。
それに後者のカリスマ創業者のケースにおいても彼の年齢は調べれば分かります。60歳を超える場合、現場から離れる事態は予期できますよね?
こういったケースでは彼の離脱による株価の暴落はある程度計算が出来ます。このように噂の類ではなく、明らかに暴落に繋がる予兆が出た時は注意が必要です。
万が一の際の効果的な予防策
ここまで株の暴落パターンと暴落の予兆についてご紹介しましたが、「相場の世界の動向は神のみぞ知る」世界なので予知能力がない人では見抜ききることはできません。
そこで重要になるのが「予測」ではなく、暴落リスクを事前に見込んだうえでの予防です。そこでここでは株価の暴落リスクを見込んだ上で事前に仕込んでおきたい3つの予防策を一覧にしてみました。
- 分散投資をする
- 常に指値を入れる
- 信用取引はしない
ここで一覧にした3種類の株価の暴落に備える行為の詳細については1から順番にご紹介します。
分散投資をする
実はどんなに安全と言われている企業株であっても暴落リスクはあります。例えば不正会計で株価が暴落した東芝も20年~30年前は超優良な日本株だったくらいですから。
この点を考えると、どんなに安全な株にも暴落リスクがあると考え、資産を1つの株に集中投資するのは控えたいですね。そのために重要になるのが、投資先を分ける「分散投資」。
これを行えば万が一、保有している株に暴落が起きても資産の大半を失うことはありません。
常に指値を入れる
2つ目にご紹介する暴落リスクの未然防止策は「指値」を入れる事です。
この指値を簡単に表現すると、自動で売却する金額を指定し、株価がその金額になった瞬間に保有株を手放す設定をすることを意味します。
これを行えば仮に保有株が大暴落し、周りの投資家が損失を出してもあなたは指定した金額で売却出来ているので、大損失には見舞われません。この点を考えると、株価の暴落が怖いのでしたら指値の指定は欠かさないようにしたいところです。
信用取引はしない
3つ目にご紹介する株の暴落の被害に見舞われないポイントは信用取引には手を出さないことです。
この信用取引というのはレバレッジです。つまり、証券口座に預けた資金を元手に元手よりも大きな規模で株の売買に取り組むことを指します。
信用取引は株価が上がっているときは通常よりも巨額の利益を狙えるというメリットがありますが、株価が暴落するケースでは元手以上の損失が起こり得ます。
逆に信用取引さえ利用しなければ仮に保有している株の暴落が起きても最大損失額は元手の全額。つまり借金を含めた本当の意味での致命傷を追わずに済むのです。
有事の際の対策マニュアル
「備えがあれば憂いない」という言葉は株の売買の世界にも当てはまりますが、どんなに備えても株の暴落が起きることがあります。そこでここでは万が一、株の暴落が起きてしまった時にはどう対応するべきか、という「危機対策マニュアル」をご紹介します。
ちなみに、この株の暴落という「危機」が起きた時の「危機対策マニュアル」において重要になるのがこちらの3点となります。
- 損切値が来たら売る
- 休むのも選択に入れる
- 買い増しも考える
これらの詳細については上から順番にご紹介します。
損切値が来たら売る
1つ目のポイントになるのは予め定めた「損切値」にまで株価が下がればきちんと売却することです。
例えばあなたが特定の株式に対して許容できる最大損失額が元手の15%だとします。
この場合、15%値が下がった場合は躊躇せずに売りましょう。そうすれば株の暴落が起きてもあなたが被る損失額はあなたの許容範囲で収まります。
休むのも選択に入れる
2つ目の株の暴落対策は必要に応じて「休む」ということです。
この「休む」とは何を意味するかというと、新たに株を買わないことを指します。なぜこれが重要かというと日本株の暴落が起こっているタイミングというのは株式相場が荒れているので今後の予測が難しいからです。
こういったタイミングで無理に株の購入に走ってしまうと、更なる損失を出す恐れがあるので、敢えて株を休む、という選択も重要です。
買い増しも考える
先ほど株式相場が大暴落しているタイミングでは「休むのが吉」と言いましたが、実は暴落時というのは買い増し並びに新規購入のチャンスでもあります。
なぜ、株価の暴落時が「買い増し並びに新規購入のチャンス」かというと、業績が良い企業の株も何らかの理由で暴落することがあるからです。例えばよくあるのがスキャンダル問題。
「○○という会社は不正会計をしている、社内犯罪が横行している、」といった記事が週刊誌等で報じられると株価が下がります。しかし、これが単なるデマの場合、デマが収束した時には株価は元の水準に戻ります。
このような事態も起こり得る以上、株価の暴落というのは株で大稼ぎするチャンスでもあるのです。
理想は暴落を利用すること
先ほど株の暴落はチャンスでもある、という話をしましたが、1流と2流の投資家を分けるのはこの暴落をチャンスと取るかピンチと取るからです。
ピンチはチャンス
率直な話、株式相場の流れが悪い時や保有株が暴落した時ははっきり言って90%の投資家にとってはピンチです。
それはそうですよね。保有している企業の株が暴落して、損失が出ているのですから。しかし、本気で株の売買でお金持ちを目指すのでしたら暴落を利用しない手はないのです。
なぜなら、先行者優位を獲得できるチャンスでもあるからです。
現に暴落時というのは多くの株式投資家が株から離れたり、保有株を手放します。そうすると、暴落の被害に遭った株の価格は明らかに安い価格帯で株式相場で販売されます。
そこで勇気を出して買いを入れれば、割安水準で目を付けた株を買えてしまうのです。これはぼろ儲けするチャンス。
掘り出し物を見つける
もちろんいくら暴落時に株の購入するのはチャンスとはいえ、どの株を買うかが重要になります。そしてその際に鍵を握るのがいかに「掘り出し物の株」を探せるかどうか。
この株価の暴落時に目を付けておきたい、掘り出し物の株式というのはこちらの3つの条件を満たした企業株の事を指します。
- 安全性がある
- 成長性がある
- 割安性に優れている
ただし、「安全性」・「成長性」・「割安性に優れている」といってもいまいち分かりませんよね。そこでこの3つの詳細についてはそれぞれ簡単に補足します。
安全性がある
この「安全性」というのは端的に言えば、投資した会社が倒産しないかどうか。つまり財務的に健全かどうかです。
例えばやたら自己資本比率が低かったり、流動負債が高すぎるケースは注意が必要。こういった条件に該当する企業は倒産のリスクがあるので、株の暴落というチャンスであろうと原則として投資しない方が賢明です。
成長性がある
2つ目の確認事項は株の発行元の成長性です。つまり、その株の発行元が今後成長するかどうか。
実は成長する企業の株は現状の株価が低くても着々と伸びていきます。この点を考えると成長性のある企業の株はまさに暴落時に掴んでおきたい企業株になります。
割安性に優れている
3つ目に確認をしておきたい項目は暴落時とはいえ、目を付けた株価が割安なのかどうか。実は暴落した企業株の中には元々の株価が割高すぎて、売りが殺到して暴落したケースも少なくありません。
しかもこういった株の中には暴落してもまだ適正な株価よりも現状の価格が高いケースも実は少なくないのです。そのような株は買ってはいけない割高な株です。
この点を考えると、暴落時の株価がその企業株の理論株価(本来適正な株の価格)と比べて高いか低いかは絶対にチェックしたいですね。
鍵は投資顧問と契約する事
このページではここまで株の暴落が起こるタイミングと暴落リスクの予防方法、そして暴落との正しい付き合い方といった項目について触れました。
率直な話になりますが、これまでの内容をきちんと押さえれば株の暴落に見舞われて致命的な損失が起こることはあまり考えられませんが万が一のケースがありますので対策は必要です。
自力での対策は限界がある
それに大抵の投資家は保有している株が暴落すると思考停止になります。こうなると目先の暴落に踊らされて誤った投資判断をしてしまい、大きな損失に見舞われる恐れがあります。
それにそもそもの話、株の中には暴落リスクが高い株式と低い株式がありますので投資先の厳選は必須です。
しかもこの万が一の暴落時の正しい対応と投資先の厳選は実は個人では限界があります。その理由はシンプルで大半の個人投資家は投資経験がプロと比べると少ないからです。
こうなると株の暴落リスクが怖かったり、投資先の選定に自信がないのでしたら株式投資のプロのアドバイスに耳を傾けるのが一番。
投資のプロと言えば投資顧問
ちなみに株式投資のプロのアドバイザーと言えば、証券会社の社員でも銀行員でもなくて投資顧問。
この投資顧問は「顧問」という名の通り、契約書をかわし、顧問料を支払えば契約期間中にあなたの投資のサポートをしてくれます。
そのサポートの中には投資先の選定・保有株の暴落時の対応方針の相談サービス・そして保有株の売却サポート等があります。
つまり、投資顧問と契約をすれば暴落するような株に投資をするリスクが下がることに加えて、暴落時にも適切なサポートを受けられるのです。
これは株の暴落リスクを防ぐ際に非常に安心ですよね。この点を考えると株の暴落によって大きな損失を被るリスクを避けたいのでしたら投資顧問との契約をおすすめします。